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知ってますか? 手術で治せる認知症

「ねぇ、ねぇ、うちのお爺ちゃん、同じ話を何度も繰り返したり、一日中ボーっとしていて、以前好きだった盆栽の手入れもしなくなっちゃたんだよ。認知症の始まりかなぁ・・・。」

お爺ちゃんの歩き方はどうなの?

「それがねぇ、足が上がらず、開き気味に歩いて、不意にころんだりもするんだよ。」

お爺ちゃん、おしっこがトイレまで我慢できなくて漏らしたりしない?

「そういえば時々あるよ。でもそれは歳のせいじゃないのかなぁ。」

お爺ちゃん、もしかしたら特発性正常圧水頭症かもしれないね。

「特発性正常圧水頭症?」

脳や脊髄の周りには、外からの衝撃を保護するお水があるんだよ。このお水を脳脊髄液(以下髄液)といって、なんらかの原因でうまく循環しなくなり、この髄液が脳を圧迫して認知症に似た症状を起こす病気だよ。

「水頭症って、乳児がなるんじゃないの?」

そうだね。乳児の場合、頭蓋骨が柔らかいため、脳内に髄液が溜まると頭自体が大きくなる。成人の場合は、頭蓋骨は固く閉じられ、髄液が溜まると頭蓋骨内の圧力が高まり(頭蓋内圧亢進)、頭痛や嘔吐など激しい症状を現す。

でも、高齢者の場合、頭蓋内圧の高まりもあまりなく、歩行障害や認知症、尿失禁などの症状が現れるんだよ。特発性とは、原因不明という意味で、しかも頭蓋内圧もあまりないので特発性正常圧水頭症という病名がついているんだよ。

この病気は脳細胞が変性して起こるアルツハイマー病や、脳の血管が詰まったり破れたりして起こる脳血管性の認知症と違い、的確に診断されれば、手術によって改善できるところが大きな違いがあるんだよ。

「へぇ~、そうなんだ。じゃあ、特発性正常圧水頭症とアルツハイマー病や脳血管性認知症との違いを理解しておく必要があるよね。」

そのとおり。アルツハイマー病との違いとして、アルツハイマー病は記憶がすっぽり抜け落ちるような強い記憶障害や、自分のいる場所や現在の時間がわからなくなる見当識障害、意味不明なことを発言したり徘徊するなどの異常行動が見られるけど、特発性正常圧水頭症は、軽い記憶障害はあるものの見当識障害、異常行動などはあまりみられない。

脳血管性認知症の違いとして、脳血管性認知症は半身麻痺や、ろれつが回らない言語障害や、怒りっぽくなるなどの性格の変化が見られるけど、特発性正常圧水頭症ではみられないよ。

「特発性正常圧水頭症には何か特徴的な症状はないの?」

あるよ。それは、歩行障害・認知症・尿失禁で、三徴候と呼ばれているよ。下のチェックリストを参考にしてみてね。

症状のタイプ  状態  チェック 
歩行障害    小刻みに動く、すり足で足が上がらない。   
足が開き気味に歩く。   
つまずきやすく、不意に転倒することがある。   
 認知症    物忘れ。  
一日中ボーッとしている。趣味などなくした。   
 呼びかけに対して反応が遅くなった。  
 表情が乏しくなった。  
 尿失禁  尿意切迫(我慢ができない)で失禁してしまう。  
 その他  声が小さくなる、表情が乏しくなる。  

この中でも、歩行障害が最も頻度の高い症状だよ。小刻み、すり足で歩く歩行障害は、パーキンソン病でも見られるけれど、この病気は、外またでちょこちょこ歩いたり、方向転換時にバランスを大きく崩すという特徴があるよ。

「うちのお爺ちゃん、チェックリストを診るとかなり当たってるなぁ。」

一度、脳神経外科の先生に調べてもらうといいよ。CTやMRIなどの検査で診断できるよ。もし、この病気の疑いがあれば、髄液タップテストといって、髄液を30ml抜いて症状に変化があるかどうかを診ることをするんだよ。

「治療法は手術なの?」

今のところはね。髄液の流れがうまくコントロールされれば、歩行障害や認知症や尿失禁が改善され本人やご家族の方も介護の負担もずいぶん軽くなるよ。

今回はこれでおしまい。

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