伝馬町鍼灸院健康通信 ストレス 対策編 ストレス管理

伝馬町鍼灸院健康通信
ストレスについて その9. 対策編 ストレス管理

ストレスについて 対策編 ストレス管理

「前回は、ストレスの対策として、ストレス対策として運動の観点からのお話だったね。」

そうだったね。運動の効果として、1.気晴らし効果、2、自信回復効果、3.体が温まる効果、4、良く眠れる効果があり、運動のポイントとして、1.空間移動を兼ねた運動を組み合わせる、2.気持ちのいいペースを守る、3.セロトニンが活性化されるリズム運動を行う、4.「ながら」運動ではなく、運動をするための時間を確保する、5.できるだけ、複数の人と行うなどがあったね。

 

「今回は、どんなストレスの対策を教えてもらえるの?」

今回は、ストレス管理として、意識の持ち方を含めたお話をするね。ストレスの管理は、人それぞれあるので、ご自身の合う方法を見つけてもらえば、と思います。

1. ストレスに対して肯定的な考え方をする。
ストレスには必ず何らかの意義があります。ストレスを否定的な捉え方をせず、前向きな考え方をしてみる。たとえば、「このストレスのおかげで自分が成長できる。」、「自分の健康に対して意識することができる。」、「神様が与えてくれた試練だ。」、「自分の苦手な部分を教えてくれている。」、「幸せを感じる一つの過程。」など、肯定的な観方をしてみる。

2. ストレスを対処する。
ストレスの原因には、どうにかできそうなものと、どうにもできないものがあります。

A.ストレスを受けないようにする。

ア. ストレスの原因を取り除く努力をする。
ストレスの原因(以下ストレッサー)を取り除くことが可能ならば、それにチャレンジしてみる。仕事や介護、その他の場面において創意工夫して、取り除くことができれば、それだけ幸せな気分でいられます。

イ.  現象や事実とそれに対する決めつけを切り離す。
私たちは、ある現象や事実に対して、無意識に解釈や評価をして決めつけを行っています。たとえば、「水がコップ半分入っている」という事実に対して「水が半分も入っている。」とか、「水が半分しか入っていない」とか決めつけ、それによって「悲しい」とか「うれしい」とかの感情が湧いてきます。この感情がストレスになります。この場合「コップに水が半分入っている」と言う事実だけ受け止めるようにします。

ウ. ストレッサーから回避する。
ストレッサーを取り除くことができないのならば、そこから一時的に離れる。いやなことはしない、そこから距離をとる、時間を短縮するなど、健康を害するぐらいなら一時でもよいから関わりを断ち切る

B.ストレッサーの受け方を軽くする。
生きている限り、ストレッサーからは逃れることはできません。受け取りようによっては、軽くもなり、重くもなります。

ア. 自分の考えを変えて、ストレスのとらえ方を変える。
ストレスの感じ方は人さまざまです。これは、その人のストレッサーに対する考え方が大きく作用しています。たとえば、「完璧を求める→こんなもんでいいんじゃない~」、「~しなければ、こうでなければならない→そんなこともあっていいんじゃないか」など、ストレッサーを別の角度からみる。

イ. 気分転換をはかる。
ストレッサーが長時間、心身に与え続けられるストレス状態がずっと続き、ストレス反応を起こしてしまい、やがて病名のつく病気になります。時には気分転換をはかりましょう。自然の中でのウォーキングや散歩、スポーツなど体を動かす、おいしいものを食べたり、適度にアルコールを飲む、花の匂いを嗅ぐ、映画やスポーツなどを観る、音楽を聴くなど五感を楽しませる、買い物をする、読書する、誰かと会話をする、スキンシップをとるなど触れ合う、旅行へ行く、カラオケをする、ペットと過ごす、趣味を楽しむ、没頭するなどして気分転換を図りましょう。

C.蓄積されたストレスを解消する。

ア.ストレスの発散。
気分転換にも関連していますが、へこみ続けているゴムボールを元の丸い状態に戻すように心掛ける。言いたいことを言葉にして口に出したり、書いてみる、泣いたり、怒ったり、笑ったりして感情を素直に出してみる。時には、体を自由に動かしてみる。

イ. 疲弊した心身を回復させる。
しっかりと休む、のんびりする、瞑想する、ストレッチする、筋肉を緩める、呼吸法を行う、睡眠をとる、お風呂に入る、適切な栄養、サプリメントを摂る、鍼灸、マッサージ、整体、足ツボ、アロマセラピー、エステなど施術を受けることでストレスの溜まった状態をリセットする。

3. 毎日を気分よく生活できるように工夫をする。
A.幸せ気分を利用して思い込みを変える。
ストレスから逃れられない私たちの生活の中で、毎日を気分よく生活できるよう工夫することが大切です。そのためには、自分に「今の気分はどうですか?」と尋ねてみる事です。もし、「気分がすぐれない」としたら、今思い当たる不可なるストレスの原因(ストレッサー)を探し、言葉にしてみましょう。

以下の文を完成してみて下さい。   『私は、○○○(ここに言葉にでてきたストレッサーを入れる)のおかげで今、最高に幸せです。なぜなら△△△だからです!』

△△△の箇所はなかなか出てこないかもしれません。でも、ちょっと時間をかけて探してみて下さい。そして、その言葉がでてきたら声を出して言ってみて下さい。最初は恥ずかしいかもしれません。でも、あえて声を出して言ってみて下さい。そして、もう一度ご自身の感情を意識して下さい。どうですか?その言葉、心にヒットしますか?幸せ感を感じますか?もし、幸せ感を感じることができれば、その言葉が、あなたにとって、ストレスの本当の意義なのです。

(例)『私は、腰痛のおかげで今、最高に幸せです。なぜなら自分の体調について 目を向ける指標になっているからです。』

 

B.夢、希望を持つ。
日常生活に追われていると、夢や希望なんて考えたりする時間がないかもしれません。でも、どんな小さな夢や希望でもいいので、それを探し、それを求めて生活しましょう。私たちは、夢、希望を持つだけでも幸せな気分になれ、その時間はストレスの事を忘れていますから。

「今回は、ストレスの対策として意識の持ち方がたいせつなことがわかった気がするんだけど、実行するにはなんだか大変そうだね。」
やれることから始めればいいと思うよ。毎日すこしずつでもいいから、楽しみながら実行してもらえるとうれしいなぁ。

今回はこれで、おしまい。

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