もちろん、これらもすべて自覚的な「冷え」の症状です。では、そもそも「冷え」とは一体どのような状態を指すのでしょうか。
東洋医学における「冷え」の正体
東洋医学で「冷え」は、単なる皮膚の冷たさではなく「生命力の低下」を意味します。人体にエネルギーが不足している状態です。
私たち人間の根源をたどれば、宇宙にある目に見えない生命が、受精によって母親の胎内で形となり、この世に生まれてきます。つまり、私たちは宇宙の大きな生命と同じエネルギーを宿しているのです。
「温かい」状態を維持できることが生命力
人間の生命の大きな特徴は、「常に熱を創り続けている」ということです。人が亡くなると体が冷たくなることからも、生きるために熱が必要なことが分かります。
健康な人の体温は、常に36℃後半から37℃前半の「温かい状態」に保たれています。この熱を自ら創り続け、維持できる力こそが「生命力」なのです。
体温が高くても「冷え」になる?
生命力の低下は、ただ単に体温(数字)が低いだけではありません。
たとえば、体温が37℃半ば以上に上がったとしても、それが「発熱」という異常な状態であれば、それも生命力が低下したサインです。東洋医学では、こうした状態も「冷え(精気の虚)」の一種とみなします。
だからこそ、東洋医学は万病の根源である「冷え」に対して、身体の「熱(温めること)」を非常に重視する医学なのです。
鍼は身体の熱を起こすのを助ける作用、灸は、熱を巡らせるのを助ける作用
当院では、鍼は身体の熱を起こすことを助ける作用、灸は熱を身体に補い、熱を巡らせるのを助ける作用があると考えております。
鍼灸は、紀元前から現在まで連綿と施されている医療術の一つです。
最近では、鍼灸も科学的に研究され、その効果も証明されつつあります。
が、紀元前から長い年月を経ても続けられている理由は、私たちの生命力が低下して冷えつつある身体に対して、鍼灸は身体の熱に働きかけ、生命力に関わる自律神経を整えて健康を回復、維持、増進する医療術であることには変わりはないと考えております。





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