エネルギー代謝とは、日々の食事から摂った栄養素(糖質・たんぱく質・脂質)を、私たちが毎日を元気に生きていくためのエネルギー源(ATP:アデノシン三リン酸といいます)に作り替える仕組みのことです。
この大切なATPを作っているのが、私たちの細胞一つひとつの中に存在する「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアはいわば「体の中の発電所」のようなものです。このミトコンドリアの数が多く、質が良く、活発に働いている人ほど、熱を自分で作ることができる「生命力が強い状態」といえます。
1. 3つのエネルギー代謝
(1) 基礎代謝(全体の約60%)
何もしなくても、心臓を動かしたり、呼吸をしたり、体温を一定に保つなど、生きていくために最低限必要な消費エネルギーです。
生命力が強い状態: 筋肉量が維持され、内臓が活発に動き、細胞の修復力が高い状態です。寝ている間にも効率よく熱が作られるため、朝起きたときから体が十分温まっています。
(2) 身体活動量(全体の約30%)
家事、仕事、通勤、運動など、日々の体を動かす活動によって消費されるエネルギーです。
生命力が強い状態: 日中の活動量が自然と多くなり、活動的に動いても一晩寝れば疲れから早く回復できます。
(3) 食事誘発性熱産生(全体の約10%)
食事をした後、栄養素を分解・吸収・代謝するときに、熱となって消費されるエネルギーです。食後に、体がポカポカと温かくなるのはこの仕組みが働いているためです。
生命力が強い状態: 食べた直後から胃腸がしっかり消化・吸収のために働き、食べたものをすぐに熱エネルギーへと変換して体を芯から温めることができます。
2.東洋医学の「気」とミトコンドリアとの関係
現代医学が注目する「ミトコンドリア」ですが、実は東洋医学の視点から、私たちが数千年も前から大切にしてきた「気(き)」を産生する物質そのものであると考えることができます。
東洋医学では、食べたものから「気」を作り出す中枢を「脾(ひ:胃腸の働き)」、そして生命力のエネルギーの源を「腎(じん)」と呼びます。胃腸(脾)が弱って体が冷えると、エネルギーの原材料が不足し、細胞の発電所であるミトコンドリアも元気を失ってしまいます。これが、東洋医学でいう「気虚(ききょ:エネルギー不足)」であり、現代でいう「慢性的な疲労や自律神経の乱れ」に直結しています
つまり、細胞レベルでミトコンドリアを活性化させることと、東洋医学で「気の巡りを良くして生命力を高めること」は、全く同じ現象を意味しています。
3.東洋医学(お灸の微細な刺激)でお手伝いできること
今回ご紹介したエネルギー代謝のなかで、特に「食後に体が温まること」や「細胞の発電所の活性」は、東洋医学が最も得意ところです。
当院では、自律神経の乱れや不調の根本的な原因を「冷え(=生命力の低下)」にあると考えています。
そこで力を発揮するのが、当院の「お灸」の施術です。
お灸が体に与える効果は、単に表面を温めるだけではありません。ツボにお灸を据えて、細胞に「心地よい微細な熱ストレス」を与えることで、細胞内では「ヒートショックプロテイン(HSP)」という特殊なタンパク質が分泌されます。このヒートショックプロテインには、傷ついた細胞を修復し、免疫力を高め、ミトコンドリアの生合成(新しく生まれ変わらせる働き)を強力にバックアップする効果が期待されます。
当院の心地よい温熱で全身のツボ(「足三里」や「関元」など)を刺激すると、胃腸(脾や腎)が元気に動き出します。内臓が温まることで、眠っていた細胞の発電所に働きかけ、体の中から自ら「気(熱エネルギー)」を生み出す力が蘇ってくるのをお手伝いすることができます。
「最近、しっかり食べても体が温まらない」「どれだけ寝ても疲れが取れない」という方は、自律神経が乱れ、エネルギー代謝が低下しているサインかもしれません。ぜひ一度、当院で体の中から代謝のバランスを整え、冷えない体づくりを始めませんか?





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