2026.8.23 お灸教室 お灸の基礎

お灸教室に参加されたお客様

8月23日、当院にてお灸教室を開催しました。今回は、お二人の方にご参加していただきました。楽しいお時間を共有させていただき感謝申し上げます。

お灸は、艾(もぐさ)を使って体表面にあるツボに適度な温熱刺激を与えて健康の回復、維持、増進を図る東洋的な伝統療法の一つです。

もともと中国を発祥の地として、日本には約6世紀ごろ、飛鳥・奈良時代に仏教伝来と共に輸入されました。

最初は貴族への医療でしたが、時代を経るにつれ江戸時代になると一般庶民にも浸透してゆきました。

明治時代になると、明治政府は近代化政策(富国強兵・文明開化)の一環として、1875年(明治8年)頃から「西洋医学」のみを正規の医学として採用する方針をとりました。そのため東洋医学(漢方医学)は衰退の一途を辿りました。

しかし、江戸時代以来、お灸は庶民に浸透していたこともあり、家庭医療として存続し続けました。

大正時代から昭和初期にかけて、今度は「お灸の効果を西洋医学の視点から科学的に証明しよう」とする医師や研究者が現れ、再評価の波が起こりました。

戦後(1947年頃)、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が「お灸や鍼は非科学的であり、不衛生だ」として全面禁止にしようとした大きな存続の危機を迎えますが、こうした明治・戦前を通じて培われた科学的データや、盲人を中心とした根強い存続運動のお陰で禁止令は撤回され、現在の「きゅう師」という国家資格の確立へと繋がっていきました。

このように、お灸は鍼や漢方薬と共に長い歴史を連綿と受け継がれ、現在に至っています。

そんな長い歴史を持つお灸は、これからも西洋医学とは違う1つの医療術として、また家庭医学の第一選択肢になると良いな、と思っている次第です。

 

 

 

 

 

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モグサ作り体験

もぐさ作り体験

もぐさの原料はヨモギです。春先から芽吹き、5月ごろに野原や道路わき、空き地など雑草として生えています。ヨモギの葉をゆっくり引きちぎりますと、蜘蛛の糸のようなものが見えます。それがもぐさになります。家庭でもぐさを作る場合、もぐさを天日干ししてさらにホットプレート、フライパンで火力乾燥させます。乾燥させた葉っぱをすり鉢に入れ、すりつぶし、ザルに入れて不必要なものを取り除く工程を何度も行うともぐさが出来上がります。

ショウガを使った隔物灸

出来上がったもぐさを使って合谷へ隔物灸

モグサと皮膚の間に物を挟んで据えるお灸を隔物灸と言います。今回は、ショウガを合谷に載せて、その上にモグサを載せて行うショウガ灸を体験してもらいました。
生姜に含まれる成分「ショウガオール」や「ジンゲロール」には、血管を拡張して血行を促進する作用があります。お灸の熱で生姜が温まることで、体の芯からぽかぽかと温まります。

足三里にお灸

足三里(あしさんり)へのお灸

足三里は、膝のお皿の外側下にある窪みから外くるぶしに向かって指4本分の所にあります。
足三里の効能には、
第1に胃腸の調子を整えること。東洋医学の「足の陽明胃経(ようめいいけい)」という胃に繋がるルート上にあります。胃痛、胃もたれ、食欲不振、下痢・便秘の解消に絶大な効果があります。

第2に足の疲れ・むくみの解消と体力増強です。「あと三里(約12km)歩けるようになる」という名前の由来通り、下半身の血流を促して足の重だるさを取ります。また、慢性的な疲労を回復させる効果もあります。

第3に免疫力を高めます。明治時代の医師、原志免太郎医師は、足三里へのお灸が白血球を増やし、免疫力を高めることを実証しました。風邪を引きやすい人の体質改善に最適です。

太谿へのお灸

太谿(たいけい)のツボへのお灸

太谿は内くるぶしとアキレス腱の間に取ります。太谿の効能は、
1.下半身の冷え・むくみの改善
2.アンチエイジング、若返り
3.足腰の痛み緩和
4.泌尿器・生殖器系のケア
5.喉や耳の不調の緩和
等です。

湧泉へのお灸

湧泉(ゆうせん)へのお灸

湧泉は足の裏、足の指を足裏に曲げ、一番凹んだ所に取ります。足の裏は、皮膚が厚いので多少熱めのお灸を用いても大丈夫です。
効能としては、
1.疲労回復、活力の向上
2.血行促進、冷えやむくみの改善
3.自律神経の改善、不眠症の改善
4.下半身の痛み、筋肉疲労の緩和
5.代謝の向上
等です。

器具を使用した棒灸

器具を使用した棒灸

もぐさを棒状にした棒灸は、器具を使うことにより皮膚を点ではなく、面的に温めることができます。ツボを気にせず、痛みやコリのある所に置いて温めることで、ここちよい感覚が得られます。肩や首回り、腰など広い面を温めることで痛みの緩和ができます。

器具を使わない棒灸

器具を使わない棒灸

器具を使わなくても棒灸だけでも使えます。ツボに温かく感じる程度まで近づけては離す、を繰り返したり、経絡に沿って温めたりすることができます。また、足の指や手の指の末端を温めることで冷えを改善できます。

三陰交(さんいんこう)への火を使いわないお灸

三陰交(さんいんこう)への火を使いわないお灸

三陰交は、内くるぶしの頂から膝に向かって手の指4本分の高さで骨の際にあるツボです。
三陰交という名前は、足を通る3つの重要な経絡(肝経・脾経・腎経)が交わる場所に由来しています。

三陰交の効能は、
1.生理痛、月経不順、PMS(月経前症候群)、更年期障害などの女性特有の症状
2.冷え症とむくみの改善
3.胃腸のトラブルの改善
4.泌尿器のケア
5.自律神経、不眠の改善
等です。

火を使わないお灸は、2~3時間貼り続けても大丈夫ですので、デスクワーク、家事の立ち仕事などにもつかえます。

大リーグのダルビッシュも愛用しています。

ヨモギの乾燥

ヨモギの乾燥

採取したヨモギの葉っぱを自宅で乾燥させる場合は、野菜を天日干しするネットを使用すると便利です。7~10日乾燥させます。

参加された方のアンケート

豊橋市 M.I様 女性 59 歳 自営業

お灸教教室アンケート 

新城市 K.T様 女性 44歳 パート 

お灸教室アンケート

伝馬町鍼灸院