私がお灸にこだわるホントの理由

2016.11.04 モクサアフリカ講演会

2016.11.04 モクサアフリカ講演会

それは、お灸は「人類を救う可能性を秘めている」から

モクサアフリカ講演会

あれは、忘れられない講演会でした。

2016年11月4日、東京銀座にあるせんねん灸お灸ルームで開催されたモクサアフリカの研究活動についての講演会を聞きに行ってきました。

 

モクサアフリカは、アフリカの結核や結核とエイズによる複合感染症の患者さんに対して「お灸」がどれぐらい有効なのかを研究しているチャリティー団体です。

 

その代表理事を務めるマーリン・ヤングさんのウガンダで行われている研究活動を、その団体で唯一の日本人である伊田屋幸子先生の通訳を介して聞かせていただきました。

原志免太郎先生

アフリカでは、多くの薬に抵抗を示す多剤耐性結核菌やほとんどの薬が効かない超多剤耐性結核菌のため、薬剤の無効性や値段が高いだけではなく、エイズも患っている複合感染症の患者さんが多く、問題はより深刻さを増しているとのことでした。

 

この研究で採用されているお灸のやり方は、なんと1930年頃に発表された、日本で初めてお灸で博士号を取られ、ご自身にもお灸をされ108歳で他界された原志免太郎医師の研究をベースになっています。

足三里のツボに、現在ではほとんど行われなくなった直接灸(透熱灸ともいって、米粒大の良質なモグサをツボに置き、点火して完全に燃やしきり、火傷を作る方法)で行うものです。

モクサアフリカの活動

そのお灸が、難治性の結核やエイズとの複合感染した結核に対して、投薬治療の補助事業療法として大変有効であることを科学的な根拠に基づいて証明できるとのことでした。

 

今や鍼灸学校でさえ、あまり教えてられていない日本のお灸が、世界を脅かす感染症に対して貢献できるとは、私にとってまさに驚きでした。

 

マーリンさんは「お灸は、人類を救うかもしれない可能性を秘めていること。お灸は、日本の文化遺産であること」も付け加えていました。

 

この講演は、お灸に対してまだまだ情熱の火が乏しい私の心にとって大変効果のある熱刺激となりました。

 

それ以来、私はお灸の無限の可能性を信じ始めました。

 

世界の人類を救うかもしれない可能性と日本の文化遺産であるお灸を医療術として極めたいと思いにお灸施術に対するこだわりを持っています。

 

 

伝馬町鍼灸院