2024.2.18 お灸教室 お灸の基礎

お灸教室に参加されたお客様

【ヒートショックプロテインとお灸】

2月18日、当院にてお灸教室を開催しました。今回も和気藹々と楽しいお時間を共有させていただき感謝申し上げます。

お灸は、ツボに適度な温熱刺激を与え健康の回復、維持、増進する健康法です。お灸の効用に1つにヒートショックプロテインの産出が考えられます。

ヒートショックプロテインとは、体に熱ストレスを与えることで作られるたんぱく質ということからこの名前が付きました。

私たちの細胞は、たんぱく質から作られています。私たちは日頃、気温、湿度、紫外線などの外的ストレスや人間関係などからくる内的ストレスを受けています。外的、内的ストレスを受けると細胞のたんぱく質が傷つき、放置状態にしていると病気へと進行してゆきます。

ヒートショックプロテインは、傷ついた細胞を修復したり、または早く処理する働きがあり、病気の回復、維持、増進に影響を与えると同時に疲労の回復の促進、老化を遅らせることができるといわれています。

当院では、皆さんがご自宅でお灸を据えられるように、毎月第3日曜日の午前10時から12時半まで当院にて、お灸教室を開催しております。参加費は6,050円税込です。3月は17日、4月は21日、いずれも3人募集しています。

参加ご希望の方は、お電話 (0532)63-6093、LINEで「〇月のお灸教室参加希望」とメッセージを

送ってください。定員になりしだい締め切ります。

写真は左右にスライドできます

もぐさ作り体験

当院では、皆さんと一緒にもぐさ作りを体験していただきます。もぐさの原料は草餅で知られているヨモギです。ヨモギの葉っぱの裏をみると白い綿毛のようなものがついています。それが、もぐさの原料になります。乾燥させたヨモギの葉っぱからもぐさができる体験は、感動を与えてくれます。

出来上がったもぐさを使ってショウガ灸

出来上がったもぐさを手の親指ぐらいの大きさの円錐形状に作ります。合谷(ごうこく)に輪切りにしたショウガをのせ、その上に円錐形状にしたもぐさをのせ、点火します。皮膚にピリピリ、チリチリ感を感じましたらショウガごと取り除きます。ショウガに含まれるジンゲロールは血行を促進する働きがあり、お灸の熱と共に皮膚から吸収され、体を温める作用があります。

皮膚ともぐさの間に物を介在させて行う灸を隔物灸といいます。ショウガの他に、みそやニンニク、塩、枇杷の葉などが使われます。

足三里(あしさんり)へのお灸

足三里は、膝のお皿の外側下にある窪みから外くるぶしに向かって指4本分の所にあります。自律神経の調整、健脚、ホルモンのバランスを整える、免疫を上げる、胃腸を良くする、足のだるさの解消、愛情ホルモンであるオキシトシンの分泌を促す、頭部に上がった熱(いわゆるのぼせの状態)を下半身に下ろすなどの働きがあり、万能のツボとして知られています。

太衝(たいしょう)へのお灸

太衝は、足の親指と人差し指の間を足首に向かってなぞると盛り上がった骨があります。その手前の窪みに取ります。このツボは、イライラや怒りなどの感情を落ち着かせる働きがあります。生殖器関係、生理関係のトラブルにも効果があります。目の疲れやめまい、喉の違和感、頭痛にも使われます。もちろん冷え症にも効果があります。

太白(たいはく)のツボへのお灸

太白は、足の親指の内側を内くるぶしの方に向かってなぞり、大きな骨の後ろ側にある窪みにあります。主に消化器全般に効くツボです。下痢や便秘、腹痛、胃の膨満感、食欲不振、腸の過敏などまた倦怠感などにも使います。

湧泉(ゆうせん)へのお灸

湧泉は足の裏、足の指を足裏に曲げ、一番凹んだ所に取ります。足の裏は、皮膚が厚いので多少集めのお灸を用いても大丈夫です。主に、冷え症、頭痛、目、鼻、首、肩コリなどを緩和します。頭に上がった熱を足に下ろす働きがあります。冷え症、更年期の方には、お勧めのツボです。

湧泉にお灸後の片足立ち

湧泉にお灸を据える前に軸足でない方の足を決めます。そして軸足でない方の湧泉にお灸を据えた直後に再度その足で片足立ちをしてもらいます。すると、お灸をする前よりも安定感が増すことが経験することができます(個人差はあります)。一つのお灸で何らかの効果がすぐ体験できます。

器具を使用した棒灸

もぐさを棒状にした棒灸は、器具を使うことにより皮膚を点ではなく、面的に温めることができます。ツボを気にせず、痛みやコリのある所に置いて温めることで、ここちよい感覚が得られます。取っ手の長くすることで背中など手の届かないところまで温めることができます。

器具を使わない棒灸の使い方

器具を使わない棒灸の使い方もあります。温熱を調節できる特性があります。棒灸の熱量が大きいので、足が冷えている時に足の指先や湧泉などを使うと冷えが改善されます。また、手や足にできる赤切れや傷などにその上から温めると痛みが楽になったり、傷口が早く良くなります。

ヨモギの乾燥

採取したヨモギの葉っぱを自宅で乾燥させる場合は、野菜を天日干しするネットを使用すると便利です。7~10日乾燥させます。

参加された方のアンケート

豊橋市 笠坊 様 男性 57 歳 会社員

お灸教教室アンケート 

浜松市 M様 女性 55歳 主婦

お灸教室アンケート

伝馬町鍼灸院