慢性便秘の分類
慢性便秘は、原因のわからない機能性(原発性)と原因が特定できる2次性(続発性)に大きく分類できます。
機能性(原発性)便秘は、近年では、腸管機能検査法の進歩によって腸管通過時間が測定可能となり世界での分類と日本での分類があります。
世界での分類
結腸通過時間正常型
便意の低下が特徴的で、お腹の膨満感や腹痛など症状を伴いますが、結腸通過時間は正常なタイプです。
子どもころから便意を我慢していたり、ダイエットや高齢による食べる量の減少で便のかさが少ないため、排便回数そのものが減ったり、直腸での排便困難を伴う為に起こります。
このタイプの人は、食物繊維で便を柔らかくしたり、かさを増やすようにします。
結腸通過時間遅延型
食後の大腸の蠕動運動が低下して、通過時間が長いタイプの便秘です。
女性ホルモンの影響が深く関与しているとも言われています。
もともと滞っていた便にさらに便のかさが増えるために重症化することがあります。重症化すると、慢性偽性腸閉塞や、巨大結腸症、結腸無力症などに進展します。
便排泄障害型
便意があるにも関わらず、排便が困難でいきまないと出ないタイプです。原因として、骨盤底筋の障害、腹圧、直腸の感覚、直腸の収縮力の低下などが考えられます。
日本での機能性(原発性)便秘の分類
日本での機能性(原発性)便秘は、弛緩性、痙攣性、直腸性便秘に分類されます。
弛緩性便秘
腸管の緊張や運動の低下のために、大腸を通る時間が長くなることによって起こる便秘です。
高齢の方やお子さんを多く生んだ人に多くみられます。
痙攣性便秘
左側の大腸の緊張が強いため、右側の大腸の通る時間が長くなる事によって起こる便秘です。下痢と便秘を繰り返す人がこのタイプです。
直腸性便秘
便が直腸(肛門の前)まで来ているのに、脳にその伝達がうまく伝わらなかったり、肛門のあたりに何らかの問題があることによって起こる便秘です。便意があるのに我慢したり、痔などがある人におこりやすタイプです。
お電話ありがとうございます、
伝馬町鍼灸院でございます。