6.演繹的思考と帰納的思考
物事を論理的に考える方法に演繹的思考法と帰納的思考法があります。
① 演繹的思考法:最初に結論的に至る基礎的判断を置く思考法で、そこからすべてが始まっているという考え方です。
すべてのものに生命があることを大前提とします。その生命に立ち返れば病気はなくなるであろうという考え方です。自然と一体化した生き方を理想とします。
② 帰納的思考法:将来目標となる普遍的なものに焦点を置く思考法で、その解決、発見のために様々な分析や実験を繰り返し、そのための具体的なデータを蓄積して行く考え方です。
生命を人間の手で創りたいのが科学の究極的な目標で、それの仕組みが分かれば病気はなくなるだろうという考え方です。
この考え方から東洋医学は演繹的思考法、西洋医学は帰納法的思考法といえるでしょう。
7.象徴(象)と指標について
象徴(象)とは、目や耳などで直接知覚できない物を何らかの類似によって物や形にしたもののことを言います。
また、指標とは、物事を判断したり評価をするための基準となる目印のことを言います。
東洋的思想による鍼灸は、鍼やお灸の刺激を利用して、目に見えない「気」の変化を起こさせ健康に導く療法です。見える身体そのものは生命の象徴とみなします。そのため、目に見えない「気」の変化を感知するために身体のある部分を指標として決めておきます。そして鍼灸の刺激の前後に指標がどれぐらい変化したかをチェックすることで刺激の効果を判断します。
そこで当院では、お腹を1番重要な指標にしています。
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伝馬町鍼灸院でございます。