慢性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、薬の使い過ぎによる)

慢性頭痛とは?

頭痛の女性

慢性頭痛は、繰り返し起こる頭痛で一次性頭痛とも呼ばれ、検査しても異常、原因が見つからず、頭痛自体が病気とされるものです。15歳以上の日本人の約40%にあたる4000万人が慢性頭痛に悩まされているといわれます。

 

慢性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、薬の使い過ぎによる頭痛があります。詳しい解説は各項目をクリックまたはタップしてください。

片頭痛

片頭痛

片頭痛は、頭痛発作を繰り返す病で、前兆のない偏頭痛と前兆のある片頭痛に分けられます。

 

片頭痛は、慢性頭痛の1つです。「片」という字が使われていますが、実際には、片側だけではなく、両側、頭全体が痛む人もいます。

発作は、4~72時間持続し心臓に合わせたようにズキンズキンと拍動する頭痛ですが、中には持続性の痛みを経験する人もいます。痛みの強さは、中等度から重度で、日常的な動作で痛みが増し、寝込むなど、日常生活に支障をきたす人もいます。
痛み以外にも、吐き気や肩こり、首筋の痛みを伴う人や、吐き気、明るい光を強く感じる「光過敏」や、やかましい音を敏感に感じる「音過敏」を感じる人もいます。

 

日本では約840万人の片頭痛を持っている方がおり、女性に多く男性の約3~4倍いるといわれています。20~30歳代の女性に多く見られます。

 

片頭痛

緊張型頭痛

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、頭が重く締めつけられるように痛む頭痛で、比較的軽く、動いても痛みがひどくなる事はありません。

 

緊張型頭痛は、一次性頭痛の中で最も頻度が高く、女性の方が男性よりも有病率が高い頭痛です。生涯のうちに緊張型頭痛を体験する率(生涯有病率)は、30~78%といわれています。
緊張型頭痛は、症状が比較的軽いため、薬局で買える薬剤で対処することが多いですが、頻回に薬剤を使用することにより、薬剤乱用頭痛に移行したり、日常生活の質が低下して、心理的負担も大きくなる場合もありますので、適切な医療機関を受診されることをお勧めします。

 

緊張型頭痛

群発頭痛

群発頭痛

群発頭痛は、片頭痛、緊張型頭痛についで有名な一次性頭痛です。片側の眼の周囲から前頭部、側頭部にかけての激しい頭痛が数週間から数か月の間ほぼ毎日起こる頭痛です。

 

痛みは毎日ほぼ同じ時間に起こる傾向があり、特に夜間や睡眠中に頭痛発作が起こりやすいのが特徴です。有病率は、10万人当たり56~401人程度と言われています。男性に多く、20~30歳代に起こりやすい頭痛です。

 

群発頭痛

薬物乱用頭痛

薬物乱用頭痛

頭痛があるたびに薬を使い続けていると、使いすぎによって新たな頭痛が起こることがあり、これを薬物乱用頭痛といいます。
薬の効きが悪いのに、市販の薬を飲んでいる人や、予防のために鎮痛剤を飲むことが習慣化されている人は注意が必要です。

 

また腰痛などの痛み止めにも同じ成分が含まれていますので、使いすぎると痛みが起こることがあります。

 

薬物乱用頭痛の場合、自分で対処することが難しくなりますので、頭痛外来や頭痛に詳しい専門医師を受診しましょう。

伝馬町鍼灸院