慢性便秘の要因
①冷えと水分不足
体が冷えると自律神経のうち、交感神経が優位になり、副交感神経が抑制されます。そのため、腸の働きは低下します。
また、便に適度な水分が含まれていないと便をスムーズに排泄することができません。
②朝食を抜いたり過度な少食
便は、食べた物の残りかすです。便のかさを増やすには、ある程度の食べる量を確保しなければいけません。
朝は忙しいからとか、今ダイエット中などの理由で充分な食べる量を確保しないと腸の蠕動運動も起きませんし、排泄量そのものが少ないために便秘になります。
③睡眠不足や夜型の生活
腸の働きは主に自律神経の副交感神経によって活発になります。私たちの体は、昼間は、交感神経が優位になり、夜は副交感神経が優位になります。
睡眠不足や夜型の生活は、自律神経の正常な働きを乱し、腸の正常な働きも乱れてしまうので、排便に狂いが生じます。
④ストレス
ストレスは、主に心身の緊張を促す自律神経の交感神経を高ぶらせることにより、リラックスさせる副交感神経の働きを抑えてしまい、自律神経のバランスが乱れ、便秘の要因なります。
⑤運動不足
適度な運動は、ストレス解消、食欲増進など便秘の要因を打ち消す働きがあります。
運動不足は、その反対にストレス増強、食欲不振へと導き、やがては腸の働きが低下しやすくなります。
また、腹筋は、腸の蠕動運動と関連していて、腹筋が弱くなると便を排泄する力が低下します。
⑥便意の我慢
便が、S状結腸から直腸に入ると直腸が伸展して、その刺激が脳に伝わり、便意を感じます。しかし、せっかく便意を感じているにも関わらず、仕事や通勤のために我慢していると自然の便意を感じにくくしてしまいます。
⑦加齢
腸も筋肉からできており、高齢になるにしたがって筋肉のしなやかさが低下して腸の動きそのものがなくなります。
また若い時と比べて腸管粘膜の神経細胞の数が減少するため、便秘になりやすくなります。
⑧女性ホルモンの影響
女性の場合、排卵から月経までの時期は、「黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が活発になります。黄体ホルモンは、腸管の平滑筋の刺激に対する感受性を鈍らせ、大腸内容物の水分を吸収する働きがあります。そのため、便秘が起こりやすくなります。
⑨手術の後遺症
内臓の病気で開腹手術の際、臓器が空気にさらせると、隣り合った臓器がくっついてしまうことがあります。これを癒着と言いますが、癒着が起こると腸管の蠕動運が妨げられ便秘になります。
⑩下剤の乱用
下剤は、使い方によっては、かえって便秘を悪化させてしまいます。特にセンナ、大横などの成分はアントラキノン系と呼ばれれ、腸管を直接刺激する薬剤で、常用していると、腸管運動が低下や、腸内細菌叢の障害をきたし、腸管の弛緩、拡張を促します。
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