うつ病の症状と可能性

うつ病の症状と可能性

うつ病は、身体的な病気のように血液検査や画像診断などでは異常を見つけることができませんので、問診で脳の状態を推測し診断基準に従って診断をします。

 

診断するためのチェック項目は9つあり、最初の2つは主となる症状で必須項目になります。

 

1と2のどちらかが当てはまり、かつ3~9の項目のうち5つ以上の症状がありそれらの症状が多少波があっても一日中かつ2週間以上続く場合、うつ病の可能性があります。

1.気分の落ち込みが続いている(抑うつ気分、うつ状態)

憂うつで気分が塞ぎ込み、何をしても気持ちが晴れない。今までは感じたことのないぐらいの寂しさを感じたり、絶望的な気持ちなります。

2.何事も興味が持てず、楽しいはずのことが楽しめない(興味・喜びの消失)

自分が大好きなことに対しても興味を失ってしまい、全然楽しむことができない、また食べ物に関して、以前は美味しいと感じていたものが、今は美味しいと感じられないような状態です。

3.よく眠れていない(不眠)、または、寝すぎる(過眠)

不眠の男性

寝床に入ってもなかなか眠れない(入眠障害)、寝付いた後、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、本人が希望する起床時刻よりもはやく目覚め、その後に眠れない(早期覚醒)、睡眠時間は足りているのに、起床時に疲れやだるさが残って、休息感が感じられない(熟眠障害)のいずれかで悩んでいる状態です。

 

または、一定の時間の睡眠時間をとっているにも関わらず、昼間は眠気に襲われる(過眠)状態です。

4.食欲がない(食欲不振)または、食欲がありすぎる

食欲が落ちて体重が減っている、おいしい物を食べたいと思わない、または逆に食べ過ぎて体重が増えている状態です。

5.疲れやすい(易疲労)、または気力がない

ちょっとした家事・炊事、数時間働いただけで疲れてしまい寝込んでしまう、休んでも疲れが取れない、気力がなく何もしたくない状態です。

6.何でも自分のせいにしてしまい、自分を責める(自責感)

自分はダメな人間だ、家族や同僚に申し訳ないなど自分を責めてしまう状態です。

 

 

7.思考力、集中力の低下

いつも普段は簡単に決められることでも決められなかったり、テレビを見たり、新聞を読んだりするなど集中して物事ができない状態です。

8.動作や話し方がゆっくりになっている

周りが気づくほど動作が遅くなったり、話し方がゆっくりになる状態です。

9.生きていても仕方がないと思う

生きていても仕方がない、生きる価値がない、死んだ方がまし、自分を傷つけるなどの状態です。

10.その他の症状

上記9つの症状の他に、首や肩のコリ、頭痛や頭が重い、下痢や便秘、過度の発汗、痺れる、息苦しいなどの身体の症状やイライラして落ち着かない、もの悲しい、取り越し苦労など精神的な症状が現れます。

伝馬町鍼灸院