4.代表的な認知のゆがみを知る

4.代表的な認知のゆがみを知る

ネガティブな、つらい気分を生み出す自動思考は、特有のパターンがあります。特徴的な認知のゆがみを「推論の誤り」と言います。推論の誤りは以下のものがあります。

1.全か無か思考

極端な完璧主義的で、物事を白・黒だけでその中間がない思考パターン。

 

例:たまたまテストで90点だった。それを知って気分が落ち込んだ。

⇒テストは必ず100点でなければ価値がない。

2.一般化のし過ぎ

一つでもよくないことを経験すると、それをすべてのものごとに当てはめてしまう思考パターン。

例:知り合いの女性にメールを送ったが返事が返ってこなかった。そのためにがっかりした。

⇒自分は、女性に嫌われるタイプだ。

3.心のフィルター

たった一つの良くないことばかりに目がいってしまい、良いところがみえなくなっている思考パターン。

 

例:妻と生活していて、洗濯や子供の面倒をみてくれるが、片づけが全然できない。

妻に失望している⇒妻はいいところが一つもない。

4.マイナス化思考

すべての出来事に対して、マイナスの解釈をしてしまう思考パターン。

 

例:会社で大きなプロジェクトが成功して、上司から褒められた。全然うれしさがない。

⇒今回はみんなの力でできたもので私の力でなんてほとんどない。

5.結論の飛躍

根拠もないのに自分にとって不利で、悲観的な結論を出す思考パターン。

 

例:夫が出かけて帰りにメールをすると言っていたのに時間になってもメールが来ない。悲しくなった。

⇒夫は私を嫌っているんだ。

6.拡大解釈と過小評価

自分の失敗や短所は過大に考え、成功や長所は過小評価をする思考パターン。

 

例:夫に「洗濯物、いつになったらたたむの?」と指摘され、悲しくなった。

⇒私は、すべての行動が鈍いんだ。

7.感情的決めつけ

理性ではなく、感情をもとにものごとを判断してしまう思考パターン。

 

例:お店のチラシをポスティングで100軒やってみたが反応がなかった。がっかりした。

⇒ポスティングしても無駄だ。

8.すべき思考

「~すべきだ」「~でなければならない」と強く思い込んでしまう。自分で考えた

基準で自分を追い込む思考パターン。

 

例:妻が料理を全然しない。怒りを感じる

⇒女性なら料理をするのが当然だ。

9.レッテル貼り

「自分はダメな人間だ」というように、極端なレッテルを貼ってしまう思考パタ

―ン。

 

例:今日からウォーキングを毎日30分やろうと決めたのに3日坊主で終わってしまった。情けない気持ち

⇒自分は意思の弱い人間だ。

10.個人化

自分に関係がないとわかっていることまで、自分を関連付けて考えてしまう、よく

ことがあると、すべて自分のせいのように思える思考パターン。

 

例:団体競技で自分はミスをしないにもかかわらず負けた。

 

悲しい気持ち。⇒このゲームは私のせいで負けたんだ。

伝馬町鍼灸院