症例 慢性関節リウマチのよる肩こり 両腕がだるい

症例報告 筋肉 関節

症例 慢性関節リウマチのよる肩こり 両腕がだるい

お客様

女性 60代

来院

2016年 4月

職業

無職

症状

両腕がだるい

5~6年前に手のこわばりや膝の関節の異状を感じ、Y病院に行ったが症状が良くならず、かかりつけのB内科で血液検査を受けたところ、慢性関節リウマチと診断され、市民病院の膠原病科を紹介された。現在そこで治療を受けている。

 

薬剤と注射(アクテムラ)を処方されている。

ここ1か月ほど調子が悪く、特に両腕がだるく、首の痛みや肩こり、右手の痺れ、喉のつまり感手のこわばり、時として体全体のだるさを感じる。

 

寝ていても起きていてもつらい。寒い所は体が固まる感じがある。手作業をすると症状が悪化する。体を動かしたり、人とお話をしている時など、症状が軽くなる気がする。

他の症状

首の痛み、肩の、右手の痺れ、喉のつまり感、手のこわばり、膝の痛み

施術内容

みぞおちやや下あたりの圧痛と張り

仰向けで腹部、手首にあるツボに鍼施術した後、腹部の圧痛、張りの部位を確認したところみぞおちのやや下あたりに張りと圧痛が感じられこれを改善の指標として施術を行った。

背中に灸頭鍼施術を行っているところです

伏臥位で首、肩、背中、腰のコリを確認しながら、背中のツボに鍼、灸頭鍼を行った。

腕にあるツボ棒灸で刺激しているところです

仰臥位で腹部の圧痛や張りを確認し、反応のある経穴、経絡を棒灸で温めた。その後腹部にある圧痛や張りのある部分に打鍼、灸頭鍼を行い、腹部の圧痛、張りの改善を確認し、座位にて肩に鍼をして施術を終えた。

 

セルフケアとして、足三里を刺激するために、台座のついたお灸を差し上げた。

使用経穴

天宗B、心兪R、腎兪L、太谿R、湧泉B、足三里Bなど

経過

2診目まで:寝ていると両腕がだるく、持ち上げられないぐらいのだるさがある。肩こりはあるものの首の痛みは楽になる。右手の痺れ感、喉のつまり感、手のこわばり感、膝の痛みは不変。
6診目:両腕のだるさ、右手の痺れ感、膝の痛みは良くなってきている。喉のつまり感も少し楽になってきている。

11診目:両腕のだるさや膝の痛みは良好、右手の痺れも和らいでいる。
14診目:両腕のだるさ、右手の痺れ感はない。てのこわばり、膝の痛みもほとんどない。喉の違和感も良好。

考察

慢性関節リウマチは、炎症性の自己免疫疾患で、主に手足の関節が侵され、痛みや変形が生じる膠原病の一種である。<br>
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薬との併用で相乗効果があるかと思われる。
関節の破壊が進むぐらいのため、「冷え」はなかり強いと思われる。お腹痛みやコリは正中線を中心に上下に移動。心経、脾経、腎経のツボの左右差を比べ、反応のある方へ棒灸を使って温めた。

冷たいものの摂取を控え、定期的に体を動かす事、お灸をするよう指導もした。

現在は体調維持のため、3週間に1回のペースで通院されている。

伝馬町鍼灸院