60代 男性 逆流性食道炎 胃の痛み 

来院

2022年 3月

症状

逆流性食道炎

10年前から逆流性食道炎の兆候があり、薬を飲んでいれば良くなっていたが、ここ数年は、症状が出てくる周期が短くなり、今回はタケキャブを飲んでも解消しない。最近は横になっても胃が痛く、起きた時がつらい。食後30分ぐらいになると痛み出す。座って前かがみになると少し楽になる。警備員の仕事で夜勤の仕事をして昼間寝ている時に出てくる。

施術内容

おへそから左1センチ上3あたりにある圧痛

仰向けでおへそとみそ落ちの真ん中あたりのツボ(中脘)にお灸を施術後、圧痛のある右足三里にお灸を施術した後、腹部の圧痛、張りの部位を確認したことろおへそからみぞおちあたりの所に圧痛が診られ、心積とした。

背中にお灸施術を行っているところです

伏臥位で腹部の圧痛の部分に関連した部位のいくつかを金の刺さない鍼で、1番の圧痛点を探し、印をつけ、圧痛のある側の天宗にお灸を施術した。再度、金の刺さない鍼で、1番圧痛のある所を選び、そこへお灸を施術した。

腹診

再度仰臥位になり、腹部の圧痛の変化を確認し、足のツボにお灸を施術した。その後、左右の手三里の圧痛がある側にお灸を施術して、再度腹部の圧痛の変化を確認し、腹部の一番不快なツボへお灸を施術した。

わき腹、腹部、頭部、両手、両足の体温を測定して、施術前後の体温の変化を確認した後で、座位になり、肩にお灸を5回行って施術を終了した。

 

1回目の施術前と施術後の体温(℃)

腹部 頭部 左手 右手 左足 右足
施術前 36.2 36.6 36.4 36.3 36.3 35.8 36.2
施術後 36.2 37.3 36.9 36.6 36.5 36.0 36.0

使用経穴

中脘、R足三里、R天宗、R下膈関、L照海、R手三里、巨闕

2診目(初診より3日目):若干良い感じがする。

4診目(初診より14日目):最初の痛みを10とすると今は3ぐらいに減少した。強く痛むこともあるがすぐに楽になる。

6診目(初診より24日目):最初の痛みを10とすると今は2ぐらいに減少した。胃の腫れぼったさがなくなった。

8診目(初診より53日目):一日全く痛みが出ない時があった。

11診目(初診より105日目):気にしなくなり、忘れてかけている。

12診目(初診より130日目):1か月に1回程度痛い時があるぐらい。不安はなくなった。

12診目の施術前後の体温(℃)

腹部 頭部 左手 右手 左足 右足
施術前 36.8 36.5 36.5 36.4 36.4 36.6 36.6
施術後 36.8 36.7 36.7 36.6 36.6 36.4 36.4

考察

院長の顔写真

お酒が好きで、何をどう飲んでいるのかを尋ねたところ、ジョッキに氷を入れて焼酎の水割りを毎日飲んでいるとのことだったので、まずはそれをやめても羅うようにお願いしたところ、素直にやめていただいた。これが功を奏したのか、早い回復に向かった一因である。

アルコールは、逆流性食道炎にとって大敵の一つで、食道と胃の境目にある噴門を緩めてしまいます。また氷の入ったものは胃を冷やし、胃の働きを低下させることでも逆流性食道炎を助長する。

氷の入ったアルコール飲料をやめる習慣を身に着けたことによって早い回復につながった。

逆流性食道炎に限らず、健康に悪影響を及ぼしていると思われる習慣をやめるだけでも、健康の回復は加速する事の1つの例でもある。

 

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