2024.12.15 お灸教室 お灸の基礎

お灸教室に参加されたお客様

12月15日、当院にてお灸教室を開催しました。今回は、偶然にも同性の方にご参加していただきました。楽しいお時間を共有させていただき感謝申し上げます。

お灸教室では、皆さんがご自宅でご自身もしくはご家族の方にお灸を施すことができるようにご指導させていただくことを目的に開催しております。

お灸教室ではお灸の簡単な歴史を始め、もぐさの原料であるヨモギについて、ヨモギからモグサを作る体験をして頂き、それを使って実際にお灸を体験していただきます。

また、お灸の種類について、ツボについて、ツボの取り方、台座のついたお灸のやり方、実際にツボをご自身で取ってお灸を体験していただきます。

さらに棒灸のやり方、火を使わないお灸のやり方もお伝えします。

最後には、皆様の症状をお聞きしてそれに適したツボをお教えしたします。

参加費は6050円(税込み)です。午前10時から12時半までです。

来年からお灸教室は不定期に行います。また、7人以上15人までの出張お灸教室も承ります。詳しくは当院へお問い合わせください。

 

 

写真は左右にスライドできます

もぐさ作り体験

もぐさの原料はヨモギです。ヨモギは、キク科の多年草で、春先から芽吹き、7月には野原や道路わき、空き地などに生えています。

春の若い芽を摘んでお餅に入れるので餅草として知られていますが、もぐさのの原料としては知られていません。

もぐさの葉をゆっくり引きちぎりますと、蜘蛛の糸のようなものが見えます。それがもぐさになります。

家庭で作る場合、もぐさを天日干ししてさらにホットプレートまたはフライパンで火力乾燥させます。乾燥させた葉っぱをすり鉢に入れ、すりつぶし、ザルに入れて不必要なものを取り除く工程を何度も行うともぐさが出来上がります。

出来上がったもぐさを使って焙烙(ほうろく)灸

焙烙は、素焼きでできたお皿です。

焙烙灸は焙烙を頭に載せ、その上に直径2.5cmぐらいの円錐状のもぐさをのせ、お灸をするものです。夏の土用に暑気払いとして全国のお寺で行われる伝統行事の1つです。

焙烙灸の始まりは戦国武将が熱さ負けして、頭痛がしたところを兜の上からお灸をして祈祷をしたらよくなったといわれていますが、諸説あり今のところはっきりとはわかっていません。

頭の頂に百会(ひゃくえ)というツボがあります。百会は、効果としては、自律神経系に作用してストレス緩和や首や肩こりなどにも良い影響を与えます。

お灸の熱が焙烙を通して百会に伝わり、じんわり感じられます。


足三里(あしさんり)へのお灸

足三里は、膝のお皿の外側下にある窪みから外くるぶしに向かって指4本分の所にあります。自律神経の調整としてよく使われるツボです。胃腸のトラブルを始め、神経伝達物質のドーパミンなどを増やし、炎症を抑えるなどの効果が科学的に証明されつつあります。

太衝(たいしょう)へのお灸

太衝は、足の親指と人差し指の間を足首に向かってなぞると盛り上がった骨があります。その手前の窪みに取ります。このツボは、イライラや怒りなどの感情を落ち着かせる働きがあります。生殖器関係、生理関係のトラブルにも効果があります。目の疲れやめまい、喉の違和感、頭痛にも使われます。もちろん冷え症にも効果があります。

太白(たいはく)のツボへのお灸

太白は、足の親指の甲と裏の境目を足首に向かってなぞり、出っ張った骨の後ろのくぼみに取ります。このツボは主に消化器のトラブルに効果があります。胃腸のトラブルを始め、倦怠感や気分の塞がりなどにも効果があります。

湧泉(ゆうせん)へのお灸

湧泉は足の裏、足の指を足裏に曲げ、一番凹んだ所に取ります。足の裏は、皮膚が厚いので多少熱めのお灸を用いても大丈夫です。主に冷え症、頭痛、目、鼻、首、肩コリなどを緩和します。頭に上がった熱を足に下ろす働きがあります。冷え症、更年期の方には、お勧めのツボです。

器具を使った棒灸

棒灸は、粗目のもぐさを和紙など紙でで巻いたものです。棒灸はツボを点ではなく面でとらえることができ、冷えを始め、緊張緩和や筋肉痛や神経痛、関節痛など広い面を温めることができます。器具を使うことで、安定した熱感を与えることや、肩、背中など台座のついたお灸をしにくい所にもお灸をすることができます。

器具を使わない棒灸

棒灸は、器具を使わないでも手軽にできます。ツボに棒灸を近づけ、熱感をを感じたら離すことを繰り返してツボを刺激することができます。また、指先を温めることで末端の冷えを改善することもできます。熱量が大きいので熱さをご自身で調節します。煙が多く出ますので室内では換気扇のある所で行うとよいでしょう。

三陰交(さんいんこう)への火を使いわないお灸

三陰交は、内くるぶしの頂から膝に向かって手の指4本分の高さで骨の際にあるツボです。三陰交は、婦人科疾患を始め、内臓の弱り、冷えなど、これも万能的なツボです。
火を使わないお灸は、2~3時間貼り続けても大丈夫ですので、デスクワーク、家事の立ち仕事などにもつかえます。
大リーグのダルビッシュも肩など温めるのこれを愛用しています。

ヨモギの乾燥

採取したヨモギの葉っぱを自宅で乾燥させる場合は、野菜を天日干しするネットを使用すると便利です。3~7日乾燥させます。雨に濡れないように注意か必要です。

参加された方のアンケート

田原市 MK様 女性 50 歳 自営業手伝い

お灸教教室アンケート 

豊橋市 KK様 女性 54歳 パート 

お灸教室アンケート

伝馬町鍼灸院