2023.7.16 お灸教室 お灸の基礎

お灸教室に参加されたお客様

こんにちは。豊橋市の伝馬町鍼灸院の川添です。本格的な夏の暑さとなりましたが、体調はいかがでしょうか?

16日、当院にて毎月恒例のお灸教室を開催しました。

今回も和気あいあいと楽しい時間を過ごさせていただき、感謝申し上げます。

お灸は、中国北部を発祥の地として3000年以上の歴史があります。日本には飛鳥・奈良時代、6、7世紀あたりに遣隋使、遣唐使さんたちが持ち運んだといわれています。

3000年以上の歴史のあるお灸ですが、その効果に対してはいまだに科学的にすべてが解明されたわけではありません。

しかし、3000年以上受け継がれている歴史がある以上、その効果に関しては経験的に認識された蓄積が証明されています。

お灸は、私たち専門とする者にとっては医療術であり、また皆さんがご家庭でご自身、ご家族に施してあげられる点では養生術でもあります。

お灸の原点は「労わる」ことです。「労わる」とは優しく大切に扱うこと、苦労や頑張りを慰めることです。

毎日を懸命に生活しているご自身、ご家族にほんの少しでも労わりの思いを込めてご家庭で、ご自身やご家族の方にお灸を据えてみませんか?

当院では、皆さんがご自身、もしくはご家庭の方にお灸を据えられるように毎月第3日曜日、午前10時から12時半までお灸教室を開催しています。

お灸教室の最後には、個別にお悩みをお聞きして、お灸を据えるツボをお伝えします。

参加費は6,050円(税込)です。8月は20日、1人募集、9月は17日、3名募集します。

参加ご希望の方は、LINEで「〇月のお灸教室参加希望」とメッセージを送ってください。定員になりしだい締め切ります。

写真は左右にスライドできます

もぐさ作り

もぐさの原料は草餅で知られるヨモギです。今時期は道端、空き地などあちこちに繁茂しています。葉っぱの裏に白い綿毛がついています。ご家庭でもぐさを作るには、すり鉢とすりこ木、ざる、ボールを用意します。乾燥したヨモギに葉っぱをすりつぶし、ざるを使って夾雑物を捨取り除く工程をくり返すことで作ることができます。もぐさ作りを体験してもらいました。

合谷(ごうこく)へのショウガ灸

皮膚ともぐさの間に物を介在してお灸を据えることを隔物灸と言います。介在する物はショウガやニンニク、また枇杷の葉を使うことが多いです。今回は、皆さんで作ったもぐさを使って合谷へショウガ灸を体験してもらいました。煙も多く、じわじわと温かさがショウガを通して伝わるのでいかにもお灸を据えている感覚を味わえます。

足三里(あしさんり)へのお灸

ツボを探す時の寸法は、ご自身の手の指幅を使います。足三里は、膝のお皿の外側下にある窪みから外くるぶしに向かって指4本分の所にあります。胃腸の働きを整える作用を始め、頭部、顔面にある熱を下半身に下げることでのぼせや精神に良い影響を与えます。

太衝(たいしょう)へのお灸

太衝は、足の甲で、足の親指と人差し指の間を足首の方に遡り、小高い骨の手前にある窪みにあります。これも頭部の熱を下げる働きがあります。頭痛、目の不調、めまい、不眠、喉の違和感、またお酒の飲みすぎなどにも使われます。イライラなど感情を抑える効果もあります。

太白(たいはく)のツボへのお灸

太白は、足の親指の内側を内くるぶしの方に向かってなぞり、大きな骨の後ろ側にある窪みにあります。これも頭部にある熱を下げると同時に、消化器全般に効くツボです。下痢や便秘、腹痛、胃の膨満感、食欲不振、腸の過敏などに試していただきたいツボです。

湧泉(ゆうせん)へのお灸

湧泉は足の裏、足の指を足裏に曲げ、一番凹んだ所に取ります。主に、冷え症、頭痛、目、鼻、首、肩コリなどを緩和します。片足で立って不安定さを感じる側の足の湧泉にお灸を据えた後、再度その足で片足で立ってもらうと
お灸を据える前よりも安定した感覚が得られることがあります。1つのお灸が体に変化をもたらしていることを実感できます。

器具を使用した棒灸

もぐさを棒状にした棒灸は、器具を使うことにより皮膚を点ではなく、面的に温めることができます。肩や首を始め、付属品の取っ手を使えば一人では届かない背中へもお灸をすることができます。ツボを意識せず筋肉のコリ、痛みなど広範囲の慢性的な症状に使っていただくと便利です。

器具を使わない棒灸

棒灸は器具がなくても使えます。熱量が多いので、冷えている足先や足のツボを温めることで体の温まりを感じ、冷え症の改善には効果があります。棒灸は温熱調整ができるのが利点の1つでもあります。

三陰交(さんいんこう)へ火を使わないお灸

三陰交はうちくるぶしの頂点から指4本分の高さで骨の際にあります。このツボは3つの経絡(肝経、脾経、腎経)が交差する所です。生理不順、下痢、便秘などの下腹部のトラブルを始め、冷え症や精神的不安定な状態など多岐にわたる症状に使われます。

ヨモギの乾燥

採取したヨモギの葉っぱを自宅で乾燥させる場合は、野菜を天日干しするネットを使用すると便利です。7~10日乾燥させます。

参加された方のアンケート

蒲郡市 A.S様 女性 35歳 パート

お灸教教室アンケート 

豊橋市 N.N様 女性 53歳 主婦

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豊橋市 M.T様 男性 57歳 会社員

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伝馬町鍼灸院