回転のスワイショウ

スワイショウとは?

スワイは中国語で「ポイッと放り投げる」という意味で、前後のスワイショウは両手を前に肩幅で、肩の高さまで持ち上げ自然に後ろへ下ろす動作で、中国の太極拳の準備、整理運動として行われているものです。

 

スワイショウの効果

1.血流の促進:両脚のかかと、つま先を交互に均等に体重をかけたり、両腕を前後に振ることで全身の血液の循環が良くなります。

 

2.副交感神経が良く働く:私たちがコントロールできない自律神経は大きく分けて緊張、興奮したときに働く交感神経とリラックスしたときに働く副交感神経というものがあります。スワイショウは全身をリラックスさせる働きがあり、副交感神経が優位に働き心地よさを得ることができます。

 

3.下半身の筋力強化による熱の産出力増強:下半身の筋肉の伸び縮みの繰り返しにより、下半身の抗重力筋(姿勢を維持する筋肉)をバランスよく鍛え、柔軟性が増し筋力が高まり、また熱の産出力が増強されます。

回転のスワイショウ

今回は両腕を胴体に巻き付けるようにして行う回転のスワイショウをご紹介します。

やり方

1.まず初めに両足をそろえて立ちます。両膝を少し曲げて、右足に重心を移し、左足の踵、つま先を持ち上げ、肩幅まで広げます。この時に足の指先は、正面に向け両足は平行にして立ちます。次に頭のてっぺんに百会というツボがありますが、そこから天に一本の線、ラインが天に向かって伸びているイメージを持ちます。さらにそのラインは、体の中心を通り地球の中心に向かって伸びているイメージを持ちます。これが体の1本の軸となります。

 

2.次に両方の肋骨の下端を結んだ線、お臍の上のちょうどお腹をへこますとくびれるあたりを意識します。

 

3.両腕をやや広げ、くびれ中りをねじるように両腕を回転させながら動かします。この時は体の1本の軸を中心にして、腕を回転させます。

 

4.次に重心を左右に移動します。右に回転した時には左足に、左に回転した時には、右足に重心が移動します。この時の重心の移動は、体の1本の軸の移動でもあります。つまり、右に回転した時には、した時には、左足に体の1本の軸が移動し、右に回転した時は、左足の体の1本の軸が移動します。重心および体の1本の軸の移動は、つま先の方向に曲げるようにします。

 

ここで、注意していただきたいポイントは、重心の移動の際には、膝を内側にねじらないことです。膝を内側にねじりますと、膝を痛める原因となります。膝をねじらないようにするためには、骨盤前あたりのねじるのではなく、くびれをねじるように行いますと膝を内側にねじることなくつま先の方向に曲げることができます。

 

5.次に頭の位置ですが、目を遠くを見るようにして目が頭の動きを先導するようにして、体がねじられた方向に向けて移動します。後ろが見える所まで振り向ける人は、向けても構いません。無理に首をひねらなくても結構です。自然に向くところまでで十分です。

 

6.最後に腕の回転ですが、腕は力を抜いて、胴体がねじられた側の腕がやや先に胴体に巻き付く感じで行います。

ポイント

1.毎日1分でもいいので毎日続けること

 

2.気持ちよく行うこと

 

3.背筋や腰の筋肉を緩めるようにして行う

留意点

1.目は必ず遠くを見る:下を向いて行うと姿勢が前に傾き、無駄な力が入りリラックスした状態が作れません。

 

2.無理に回転させない:無理回転させると、姿勢がくずれてしまいます。

 

3.膝を無理して深く曲げない:膝を深く曲げることにより筋力増強が強まりますが、それだけ膝に負担がかかり、膝のトラブルの原因になります。

 

4.重心移動に意識を向ける:重心移動に意識を向けることで、より深いリラックスした状態に入ることができます。

 

5.がんばりすぎない:最初から長い時間を行うと膝の辺りに痛みが発生します。大抵は筋肉痛で、10分~20分で痛みは治まりますが、30分以上続くようでしたらなるべく時間を短くして行ってください。

 

詳しいやり方は、コチラの動画をご覧ください。

 

以上です

伝馬町鍼灸院