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まずは家庭から食中毒予防

「毎日暑い日が続くね。今回は何のお話?」

今回は、夏場に多い食中毒のお話だよ。

「食中毒かぁ。そういえば、以前にも焼肉屋さんで生の肉を食べて集団食中毒が発生した事件があったね。」

食中毒は、有害な微生物や、微生物が出す毒素、また化学的な毒素を含む食べ物や飲み物を口から摂ることによって、腹痛、下痢や嘔吐、発熱、倦怠感、場合によっては死に至る健康被害のことなんだけど、どんな種類があるか知っている?

「大腸菌何とか、なんかよく聞くけど・・・」

そうだね。それは病因物質が細菌の場合だね。食中毒の病因物質を分類してみると以下のものがあるよ。
1.微生物:
A.細菌:
a.感染型:サルモネラ、腸炎ビブリオ、腸管病原性大腸菌など            
b.生体内毒素型:腸管出血性大腸菌、コレラ菌など           
c.毒素型(食品内毒素型):黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など       
B.ウィルス:ノロウィルス、肝炎ウィルスなど       
C.真菌:カビ毒など

2.化学物質:農薬、鉛など

3.自然毒:
A.植物性:毒きのこ、ジャガイモの芽など      
B.動物性:ふぐ毒、貝毒など

4.原虫、寄生虫:クリプトスピリジウム、アニサキスなど

この中でも、細菌性ものが食中毒の原因物質の8割以上を占めるんだよ。今回は特に細菌性の食中毒ついてお話するね。上の細菌の分類で、a.感染型とは、細菌のついた食品を食べ、胃腸内で菌が繁殖してその結果、胃腸炎が起こるものだよ。菌が腸管などで繁殖するのに時間がかかるため、症状が現れるまで早くでも8時間以上かかるんだ。発熱を伴うことが多いのが特徴だよ。c.毒素型(食品内毒素型)は、細菌が食品の中で繁殖して毒素を生産して、この毒素を含んだ食品を食べると胃腸障害や神経症を起こすものだよ。この場合、胃腸内で菌が増殖する手間がかからないので早いと1時間以内に症状が現れるよ。発熱はみられないよ。毒素が原因なので、食品を殺菌しても毒素が残っていれば食中毒は発生するよ。b.生体内毒素型は、菌のついた食品を食べ、消化管内で菌が増殖して初めて毒素を作り出し、下痢などを起こすもので、感染型と毒素型の中間に位置するものだよ。

「ふ~ん。細菌性の食中毒には、細菌自体が原因のものと、細菌が出す毒素が原因のものがあるんだ。じゃあ、細菌性の食中毒にならないようにするには、どうしたらいいの?」

それには、食中毒予防三原則を知ることだよ。

「食中毒予防三原則?」

そう。その三原則とは、食中毒の原因になる菌を1.つけない、2.増やさない、3.やっつける(殺す)ことなんだ。

1. つけない:食中毒菌は、魚や肉、野菜などの食材についていることがあるよね。この菌が手や調理器具を介して他の食品に汚染することがあるので、手や器具や食材を洗ったりして菌をつけないようにすること。

2. 増やさない:細菌発育の3条件として、栄養、水分、温度が上げられるよ。食品の残りや汚れが細菌の栄養源になるんだよ。また細菌は水分を利用して増殖し、水分含量50%以下では発育がしにくく、20%以下では発育ができないよ。殆どの細菌は10~20℃で増殖し36℃前後が最もよく発育するよ。保存方法を考える必要があるね。

3. やっつける(殺す):殆どの細菌は熱に弱いので加熱することが有効です。器具などの消毒も大切だよ。

「日常生活では具体的にはどんなふうに気をつけたらいいのか教えてもらえるといいんだけど・・」

そうだね。家庭でできる食中毒予防の6つのポイントを紹介するね。

「6つのポイント?何、それ?」

それは、1.食品の購入 2.家庭での保存 3.下準備 4.調理 5.食事 6.残った食品 をチェックすることだよ。厚生労働省でも以下のことを推奨しているよ。

1. 食品の購入・・・増やさない * 肉、魚、卵、野菜などの生鮮食品は、新鮮なものを。*賞味期限はちゃんと確認。*冷蔵や冷凍が必要な食品は最後に買い、早く持ち帰る。

2. 家庭で食品を保存・・・つけない、増やさない *冷蔵、冷凍食品は帰宅後すぐ冷蔵庫、冷凍庫へ。*冷蔵庫、冷凍庫の詰めすぎに注意。目安は7割程度・*冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下を維持することが目安。魚はチルド室(0~4℃)で保存。*肉汁などが他の食品につかないよう別々の容器で保存。*肉、魚、卵などを取り扱う前と後で手指を洗う。

3. 下準備
・・・つけない、増やさない、やっつける *生の肉、魚、卵を扱う前後に手を洗う*生の肉や魚を切った後、洗わずにその包丁やまな板で野菜や果物など生で食べる食品や調理の終わった食品を切らない。*解凍は冷蔵庫や電子レンジで行う。*料理に使う分だけ解凍し、冷凍や解凍を繰り返さない。*解凍が終わったらすぐ調理する。*包丁、食器、まな板、ふきん、たわし、スポンジなどは、使った後すぐに洗剤や流水でよく洗う。ふきんの汚れがひどい時には、清潔なものと交換。漂白剤に1晩つけ込むと消毒効果あり。

4. 調理・・・つけない、やっつける *手指を洗う。*加熱して調理する食品は充分に加熱する。目安は、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱する。調理を途中でやめる時は、冷蔵庫に保管。

5. 食事・・・つけない、ふやさない *食卓につく前に手指を洗う。*清潔な手で清潔な器具を使い、清潔な食器に盛り付ける。*温かく食べる料理は常に温かく、冷やして食べる料理は常に冷たくしておく。目安は、温かい料理は65℃以上、冷やして食べる料理は10℃以下。*調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置しない。(O157は室温でも15~20分で2倍に増える)

6. 残った食品・・・増やさない、やっつける *残った食品はきれいな器具、皿を使い保存。残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存。*時間が経ち過ぎていたら思い切って捨てる。*残った食品を温め直すときも充分加熱する。味噌汁やスープなどは沸騰するまで加熱。*ちょっとでも怪しいと思ったら食べずに捨てる。

「どれも家庭で出来ることばかりだね。でも、もし、食中毒になったらどうすればいいの?」

まずは、医療機関に行くこと。受診科目は、消化器内科、感染症科、一般内科だよ。受診する時、原因と思った食べ物や嘔吐物を持ってゆくと診断の手がかりになるよ。

「家庭で出来ることは?」

まずは体力の消耗を避けること。全身の保温。特に腹部と手足を簡易カイロで温めると腹痛や不快感が和らぐよ。毒物を早く出すために嘔吐や下痢を止める薬を飲まないこと。下痢や嘔吐がある場合は、脱水症状を起こしやすいので、水分補給として、スポーツドリンクや湯茶を飲むようにしてね。最初の一日は絶食し、病状が落ち着いてきたらおもゆから徐々にふつう食にもどします。

今回は、これでおしまいにしようね。



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